全国共通の大学入学テスト、大学修学能力試験が19日午前、全国の試験会場で一斉に始まりました。 韓国の大学入学共通テストは、高校の教育課程に含まれない難易度の高い問題が出されることへの批判がありましたが、今回、初めて教育課程の範囲内での出題となり、注目が集まっています。
大学修学能力試験は、全国各地の1279の会場で、午前8時40分に始まりました。
午前中は国語と数学、午後は英語、社会に加え、第2外国語や漢文の試験が行われ、午後5時45分に終了します。
大学修学能力試験の受験生の数は去年よりおよそ3400人減って50万4000人あまりとなっています。
ことしは、浪人生や高卒認定試験の合格者などの数が増え、全体の35.3%となりました。
今回の試験から、学校の教育課程に含まれない難易度の高い問題を出すことを政府が禁止したため、大学に在学しながらあらためてほかの大学を受験するいわゆる「仮面浪人生」が増えたことが背景にあるとみられます。
また、ことしは新型コロナの流行が始まった2020年以降、初めてマスクを着用しないで試験が受けられます。
新型コロナの感染が確認されている受験生は、マスクの着用が義務付けられます。
さらに、服役中の少年受刑者による受験は、これまで独房での実施となっていましたが、今回、初めて、刑務所内にも試験会場が設けられました。
14歳から17歳までの受刑者10人が、ソウルの刑務所内の会場で受験します。
全国共通テストの成績は来月8日に通知され、来年1月3日に大学願書の提出がスタートします。