尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、憲法裁判所の裁判官の候補に、保守色が強いとされるチョン・ヒョンシク氏を指名しました。
憲法裁判所は、違憲審査を行う機関で、憲法裁判所法では、憲法裁判所の裁判官9人のうち、国会と最高裁長官にあたる大法院長がそれぞれ3人ずつ指名する候補者は、人事聴聞会のあと、国会の同意を得て任命されるとしていますが、大統領が指名する3人は、人事聴聞会だけで任命されることになっています。
現在、大田(テジョン)高等裁判所長官を務めるチョン氏は、これまで、ソウル高等裁判所の部長判事やソウル行政裁判所の首席部長判事などを務めました。
保守派のチョン氏の任命によって、憲法裁判所の裁判官の傾向は、革新4人、中道3人、保守2人というバランスになります。
さらに、文在寅(ムン・ジェイン)政権で任命された6人の裁判官は尹政権の任期中にすべて入れ替わる予定で、憲法裁判所が中道・保守的な判決を出す傾向が強まるという見方が出ています。