政府は、麻薬の密輸を防ぐため、少量の麻薬でも検出できる探知機を全国のすべての空港と港に導入するほか、フェンタニルなど医療用の麻薬の不正使用に対する取り締まりを強化することにしました。
麻薬問題に関連する省庁は22日、共同で麻薬対策協議会を開きました。
協議会は、まず、韓国で押収される麻薬のほとんどが、海外から密搬入されたものであるため、水際対策を徹底すると強調しました。
具体的には、入国者を対象に行う検査の頻度を現在の2倍以上に増やすほか、麻薬犯罪が多い国からの入国者に対しては、荷物の全数検査を行うことにしました。
さらに、下着などに隠した麻薬を検出するため、短時間で全身を検査できる探知機が全国すべての空港と港湾に導入されることになりました。
麻薬の取り引きが横行する国からの貨物は集中的に検査するなど、国際貨物の管理も徹底するということです。
また、麻薬の密輸入や売買などに関与した犯罪者は、初犯であっても拘束して取り調べを行うことを原則とするということです。
一方、政府はことし1月から9月までに麻薬に関連して摘発された犯罪者が2万230人だったと発表し、摘発数が去年の同じ期間に比べて48%増えたとして、麻薬犯罪の深刻さを強調しました。