過去30年間の温室効果ガスの排出量を調査した結果、韓国は全体の1.7%を占め、世界第9位でした。温暖化による損害を金額に換算すると、韓国だけで4000億ドル近くに上るということです。
ソウルを拠点とする非営利団体「気候ソリューション」は12日、気候変動によるGDP=国内総生産の損失額に関する報告書を発表しました。
それによりますと、1990年から2020年までの気候変動による世界全体のGDPの損失額は、合わせて70兆ドルでした。
韓国は、この期間に排出された温室効果ガスのうち、世界で9番目に多い1.70%を排出していて、損失額は3935億ドルだということです。
最も排出量が多かったのは、全体の21.39%を占める中国で、これに続きアメリカが18.94%、ロシアが5.65%、インドが4.82%、日本が4.16%でした。
また、2020年までの10年間に絞って、国内の企業別に気候変動への影響を分析したところ、鉄鋼大手のポスコが1位で、GDPに与えた損失の額はおよそ490億ドルに上るとしています。
気候ソリューションは、「気候変動において、韓国は想像以上に責任が大きい。COP28=第28回気候変動枠組条約締約国会議で行われる気候変動による損失と被害に関する議論の場で、より主体的な役割を果たすべきだ」と指摘しています。