韓国の情報機関、国家情報院は、北韓が来年の早い時期に軍事的挑発に出る可能性が高いという分析を示しました。 
 
国家情報院は28日、来年4月に予定されている韓国の総選挙を前に、北韓が来年の早い時期に軍事挑発に出る可能性が高いと発表しました。
 
北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長が、「来年初めに、韓国に大きな波紋を起こす方策を準備せよ」と側近らに指示したほか、今月18日の新型ICBM＝大陸間弾道ミサイルの発射後、北韓に対する韓米の拡大抑止の強化に対して「強力に対応」する方針を表明したことなどを根拠として挙げています。
 
また、北韓の元偵察総局長の金英哲（キム・ヨンチョル）氏がことし６月に韓国に対する秘密工作を管轄する統一戦線部の顧問に起用されるなど、過去に挑発に関わったことがある人物が最近、要職に再起用されていることも新たな挑発の前兆だとしています。
 
北韓メディアが28日、金委員長が27日の党中央委員会総会で、「戦争準備の完成」に向けた課題を示したと報じていることも、こうした分析の裏付けとなっています。
 
北韓は、2016年4月に行われた韓国の総選挙を前に、核実験を行ったほか、「テポドン」と称する事実上の長距離弾道ミサイルを発射しています。