スプレーによる落書きの消去作業が行われていた、ソウルにある朝鮮時代の王宮、景福宮(キョンボックン)は、作業が終わり、再公開されました。
文化財庁は4日午前、景福宮西側の迎秋門(ヨンチュムン)と国立古宮博物館の裏口の周りを覆っていたフェンスを撤去し、外壁を公開しました。
先月16日に落書きが行われてから19日ぶりの公開です。
文化財庁は、「元の状態の8割程度まで戻った。今後、石材の表面や色の変化の状態を見ながら、第2段階の保存処理作業を行う方針だ」と話しています。
消去作業には、人件費と材料費などを合わせ、これまでにおよそ1億ウォンの費用がかかっているということです。
文化財保護法では、文化財に落書きなどをする行為を禁じていて、これに違反すれば現状復旧を命じることや、関連費用を請求することができると定めています。
景福宮では、先月16日と17日に、スプレー塗料による落書きが2件見つかっていますが、1件目の犯人の10代の男女は、未成年者ということで逮捕状が棄却され、2件目の犯人で自首した20代の男は、拘束されています。
景福宮の管理事務所は、1件目の未成年の犯人に対する損害賠償請求をどのように進めるべきか、法務部と検討しているということです。