保守と革新の間の溝が埋まらず、現在も国会で与野党が激しく対立するなか、ノーベル平和賞を受賞した故金大中(キム・デジュン)元大統領の生誕100年を祝う記念式典が開かれ、出席した大勢の政界関係者は、包容と統合の時代の実現に向け歩み寄りが必要だと訴えました。
記念式典は6日にソウル近郊で開かれ、もともと最大野党「共に民主党」の所属で、現在、国会議長を務める金振杓(キム・ジンピョ)氏は、「韓国の政治は、金大中元大統領が開いた道を歩めていない。みんなが一つになり、未来に向かって心を合わせ、国民統合の時代を開くために全力を尽くそう」と訴えました。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権で国務総理を務める韓悳洙(ハン・ドクス)氏は、「大統領の遺産を胸に刻み、対立を越えて信頼と統合の時代を切り開く」と強調しました。
式典には文在寅(ムン・ジェイン)前大統領も出席し、「大統領の最後の遺言のように、私たちは再び、民主主義や平和という価値の下で団結しなければならない」と訴えました。
このほか、与野党の幹部も出席しましたが、2日に刃物を持った男に襲撃された最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は欠席しました。
金大中元大統領は、1924年1月6日に韓国南部の全羅南道(チョンラナムド)で生まれました。
軍事政権に対抗する野党の政治家として、民主化運動を率き、1997年の大統領選で勝利しました。
2000年には、ノーベル平和賞を受賞しています。
金氏は、2009月8月に85歳で亡くなりました。