俳優のイ・ソンギュンさんが、違法薬物を使用した疑いで警察の取り調べを受けていた最中に自ら命を絶ったことをめぐり、捜査当局やマスコミの対応に問題がなかったか、文化芸術関係者が真相究明を求める共同声明を出すことになりました。 
 
文化芸術関係者で作る団体は、12日にソウル市内で記者会見を開いて、故イ・ソンギュンさんの死に関する真相究明を求める声明を発表すると9日、明らかにしました。
 
イ・ソンギュンさんは、違法薬物を使用した疑いで去年10月から警察の取り調べを受けていましたが、先月27日、ソウル市の公園の近くで停車中の車内で、遺体で見つかりました。
 
この件をめぐっては、警察に出頭する前からイ・ソンギュンさんの名前がネットに流出したことや、過剰な報道が連日なされたことなどがイ・ソンギュンさんを追い詰めたのではないかとして、警察と一部メディアに対する世論の批判が強まっています。
 
団体は、捜査当局に対する徹底的な真相究明と報道倫理に反する記事の削除に加えて、文化芸術関係者の人権保護のため、関連する法律の改正などを要求する方針です。
 
団体には、イ・ソンギュンさんが出演した映画「パラサイト 半地下の家族」を手掛けたポン・ジュノ監督のほか、歌手のユン・ジョンシンさんや、韓国映画監督組合、韓国マネージメント連合、釜山国際映画祭、女性映画人の集まりなど、映画や文化関連の団体が参加しています。