おととし、ソウルの繁華街、梨泰院(イテウォン)で150人以上が亡くなった転倒事故の責任をめぐり、検察は、現職のソウル警察庁長を起訴するべきか1年にわたって検討してきましたが、19日、業務上過失致死傷の罪で在宅起訴しました。
起訴されたのは、ソウル警察庁長の金光浩(キム・グァンホ)容疑者で、検察によりますと、金容疑者は、事件の当日、多くの人が梨泰院を訪れることをあらかじめ認知していたにもかかわらず対策を講じず、死傷者の拡大を招いたとしています。
警察は、去年1月に金容疑者を業務上過失致死傷の疑いで検察に書類送検していますが、起訴するべきかどうか、検察の内部で意見が分かれたため、検察は、外部の専門家に意見を求めていました。
今月15日に開かれた専門家の審議委員会では、15人の委員のうち9人がキム容疑者の起訴に賛成し、検察に起訴を勧告していてました。
地元の警察署長や区長はすでに起訴され公判中ですが、今回のソウル警察庁長の起訴は、これまでで最も地位の高い警察関係者の起訴となりました。
検察はまた、事件の当日、ソウル警察庁で緊急通報に対応する部署の当直責任者だった柳美真(リュ・ミジン)元人事教育課長ら4人も、業務上過失致死傷罪などの罪で、あわせて在宅起訴しました。