尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人にブランドバッグを渡した牧師が検察に出頭し、「大統領と夫人の本当の姿を国民に知らせるため、偽装取材を行った」と主張しました。ソウル中央地検は、13日にこの牧師を出頭させ、贈賄や住居侵入などの疑いで取り調べを行っています。
ソウル中央地検に被疑者として出頭したチェ・ジェヨン牧師は、「この事件の本質は、金夫人が大統領の権力を自分に集中させ、私物化したことだ」としたうえで、「収賄を行っているのを私が目撃したことから始まった」と主張しました。
また、金夫人と面会した際、同じく面会のために廊下で待っていた人たちがプレゼントを持っていたと主張しました。
ソウル中央地検は、チェ牧師が金夫人にブランドバックを渡した経緯や目的、請託の有無などを、詳しく調べる方針です。
チェ牧師は、おととし9月にソウルにある金夫人のオフィスを訪れ、金夫人に300万ウォン相当のブランドバッグを渡す様子を腕時計型の隠しカメラで撮影し、その映像を去年11月にインターネットメディア「ソウルの声」が公開したことで、疑惑が明るみに出ました。
ブランドバッグと隠しカメラは、いずれもソウルの声の記者が用意したものだということです。
ソウルの声は、去年11月に映像を公開した際に、尹大統領夫妻を請託禁止法違反と収賄の疑いで検察に告発しました。
これを受け、市民団体は、チェ牧師が隠し撮りをするために金夫人のオフィスを訪れたことは、不法侵入にあたるとして、チェ牧師を住居侵入などの疑いで検察に告発しました。