先月の総選挙で選ばれた議員で構成する新しい国会が来月、始まるのを前に、最大野党「共に民主党」は、国会議長の候補として禹元植(ウ・ウォンシク)議員を選出しました。 禹議員は、中立が求められる国会議長になった場合でも、母体である「共に民主党」の政策を支持する姿勢を表明していることから、今後、国会での審議において、「共に民主党」の勢いがさらに増す様相となっています。
国会議長は、第1党から候補を出すことが慣例となっていて、「共に民主党」は、16日に開かれた会議で、先月の総選挙で当選5回となった禹氏を国会議長の候補に選出しました。
国会議長は、国会本会議の初日となる来月5日の信任投票を経て正式に決まります。
在籍議員の過半数が賛成すれば可決されるため、圧倒的過半数を占める「共に民主党」に所属する禹氏の任命は、ほぼ確実となっています。
禹氏は、1980年代に民主化運動に参加し、前の文在寅(ムン・ジェイン)政権では、当時、与党だった「共に民主党」の院内代表を務めました。
禹氏は候補に選ばれたあと、「国会は、民意に従い、やるべきことをやらなければならない。中立という概念は、国民の生活が楽になり、国民の権利が高まってこそ価値がある」と語りました。
「共に民主党」の内部では、同じく「共に民主党」出身の金振杓(キム・ジンピョ)前国会議長が、「与党との協力と調整」に重きを置いたことへの不満が高まっていました。
国会議長は、国会の小委員会で法案をめぐる与野党の意見がまとまらず審議が進まない場合に、法案を直接、本会議に提出できる権限を持っています。