韓国の財閥、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長をめぐる離婚訴訟で、ソウル高等裁判所は、崔会長に、妻に対して慰謝料20億ウォンを支払うことに加え、史上最高額となる1兆3千億ウォンあまりの財産分与を行うよう命じる判決を言い渡しました。崔会長は上告する方針です。
崔会長と、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の長女である盧素英(ノ・ソヨン)氏は、1988年に結婚しましたが、2015年に崔会長が愛人とその子どもの存在を公にし、盧氏に離婚を求める裁判を起こしました。
おととしの一審判決では、「盧氏が崔会長のSKグループの株の形成と維持、価値の上昇などに貢献したとみるのは難しい」として、SKグループの株を財産分与の対象から除外しました。
ソウル高等裁判所は、崔会長が愛人との関係を維持するために巨額のお金を使う一方で、本妻である盧氏には生活費を渡さなかったうえ、婚姻関係が破綻した責任を盧氏に転嫁するなど、反省の色を見せなかったとして、30日の2審判決で慰謝料を20倍に増額しました。
また、崔会長が保有するSKグループの株式の価値に対する盧氏の貢献を認め、財産分与についても1審のおよそ20倍としました。
崔会長は判決を不服とし、最高裁に上告する意向を示しています。