大学の医学部の定員拡大をめぐって、政府と医師らとの対立が3か月以上続くなか、政府は、医療空白の解消に向け、研修医に対する業務開始命令を撤回するとともに、研修医が自ら現場に戻る場合は、罰則を適用しないことを決めました。
業務開始命令に従わずストライキを続けている研修医には、免許停止処分が課されていますが、政府は、現場への復帰を希望する研修医に免許を再発行することで、医療空白を解消するとともに、研修医や専門医との対立を解決する狙いです。
また、研修医が退職することを選んだ場合、一般のクリニックなどでの再就職を支援します。
政府は、ことし2月に全国の研修病院に対して研修医の退職届を受理しないよう命令を出し、それを受けて多くの研修医がストライキを始めたことから、研修医らに対して業務開始命令を出し、現場への復帰を促しました。
しかし、大多数の研修医が現場に戻らず、十分な医療サービスが行えない状況が拡大していることを受け、政府は4日、これらの命令を撤回することで、医師との対立を解決し、医療空白を解消する方針にかじを切りました。
政府の発表を受け、主な研修病院が研修医の意思確認を行っています。