北韓の挑発が相次ぐなか、韓米軍当局がアメリカの戦略爆撃機による精密誘導爆弾を投下する訓練を7年ぶりに行いました。
韓国軍当局は5日、アメリカの戦略爆撃機「B-1B」が韓国軍の戦闘機「F-15K」の護衛を受けながら韓国内の射撃場に精密誘導爆弾を投下する訓練を行ったと発表しました。
「B-1B」は、アメリカの3大戦略爆撃機の一つで、北韓の指導部がもっとも恐れる兵器の一つとされています。
アメリカ軍の戦略爆撃機が韓半島の上空に展開し、合同訓練を行ったのはことしに入って2回目で、韓半島で精密誘導爆弾を投下する訓練を行ったのは2017年以降、7年ぶりとなります。
今回の訓練は、偵察衛星の打ち上げやミサイルの発射、汚物の入った風船の散布などで挑発を続ける北韓をけん制する狙いがあるとされています。
国防部は、訓練について「北韓の核やミサイルの脅威に対応する堅固な連合防衛態勢を示した」と評価しました。
政府は4日、2018年に結んだ、南北の軍事境界線付近での敵対行為を禁じる「9.19軍事合意」の効力をすべて停止することを決定し、軍事訓練の再開を準備していて、韓半島情勢は緊張が高まる見通しです。