韓国外交部は7日、日本が世界文化遺産への登録を目指している「佐渡島の金山」について、「強制労働を含めた全ての歴史を展示すべき」としている韓国政府の要求が反映されるよう、日本と交渉していく意向を明らかにしました。
ユネスコの諮問機関は、新潟県の「佐渡島の金山」ついて、世界遺産への登録を考慮するに値するとする一方で、追加の情報が必要だとして、4段階の評価で上から2番目の「情報照会」の勧告をまとめました。
この勧告について、日本政府は、来月の世界遺産委員会での登録を目指し、対応していくとしています。
世界遺産委員会を構成する21か国には、現在、韓国と日本がともに含まれています。
韓国政府は去年、日本政府がユネスコに推薦書を再提出した際、「強制労働の痛ましい歴史などが反映されるよう、ユネスコなど国際社会と努力を続けていく」とコメントしていました。
外交部の関係者は7日、「世界遺産の登録は、慣例として、世界遺産委員会の全会一致で行われるが、特定の委員国が反対する場合、投票による採決が行われることもある」として、状況次第で韓国が採決に持ち込むこともできると説明しました。
ただ、この外交部の関係者は、採決に持ち込まれた場合、韓国と日本のどちらかに大きなダメージが生じるリスクがあるため、世界遺産委員会が全会一致で推薦できるよう、日本との事前の交渉で合意を導き出すことが望ましいという考えを示しました。