大統領の直接選挙制度などを求めて、1987年に全国各地で繰り広げられた民主化運動、「6月民主抗争」からちょうど37年となる10日、ソウルでは国務総理も参加して記念式典が開かれました。
6月民主抗争は、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権時代の1987年6月10日から3週間近くにわたって、大統領の直接選挙制度を求めて学生や労働者が全国各地で繰り広げた民主化運動です。
6月10日は、2007年に国の記念日に指定され、毎年、記念式典が開かれています。
去年は、式典の運営を担う団体が、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領退陣のスローガンを掲げる別のイベントを後援したことから、政府関係者は参加しませんでした。
ソウル市庁で開かれたことしの記念式典には、韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理や呉世勲(オ・セフン)ソウル市長のほか、民主化運動の関係者ら300人あまりが出席しました。
国務総理は式典で、「6月民主抗争は、韓国の民主主義の歴史的転換点となった。その高貴な精神は、私たちが継承し、発展させなければならない」と述べました。
ことしの国歌斉唱は、ソウル、大田(テジョン)、光州(クァンジュ)、釜山(プサン)の4つの都市で同時に斉唱することで、6月民主抗争が全国的な民主化運動であったことをアピールしました。