北韓を国賓として訪問しているロシアのプーチン大統領と金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の首脳会談が19日、行われ、どちらかが侵略された場合には、互いに軍事支援を行うことを盛り込んだ条約に署名しました。
 
ロシアのメディアが伝えたところによりますと、金正恩委員長とプーチン大統領は、19日午後、平壌（ピョンヤン）の錦繍山（クムスサン）迎賓館で、およそ2時間にわたって会談しました。
 
会談の後の共同記者発表で、金正恩委員長は、「両国関係は同盟関係に格上げされた」と述べました。
 
またプーチン大統領は、北韓との間で署名した「包括的戦略パートナーシップ条約」について、「どちらかの国が攻撃を受けた際、もう一方の国が支援することを規定している」と述べ、第三国からの攻撃があった場合には、相互に軍事支援を行うことが盛り込まれていることを明らかにしました。
 
1961年、北韓と当時のソ連は、有事の際に互いに自動的に軍事介入する条項が盛り込まれた条約を結びましたが、1996年に廃棄されていました。
 
プーチン大統領は、「新たな条約を土台に、ロシアと北韓が軍事分野で協力し、軍事技術の協力を発展させることも排除しない」と述べ、両国間の軍事協力を拡大させる意向を明らかにしました。