北韓が1日午前に発射した弾道ミサイル2発のうち2発目について、韓国軍は、平壌(ピョンヤン)付近の陸地に落下した可能性があるとの見方を示しました。
韓国軍の合同参謀本部は、北韓が1日午前5時5分と15分ごろに、南西部の黄海南道(ファンヘナンド)長淵(チャンヨン)付近から、北東に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表しました。
発表によりますと、1発目はおよそ600キロメートル飛行し、北東部の清津(チョンジン)沖に落下したとみられるということです。
2発目はおよそ120キロ飛行しましたが、飛行距離が短く、発射実験に失敗し、平壌付近の内陸部に落下した可能性があると分析しています。
韓国軍は、2発とも北韓が「地対地戦術弾道ミサイル」と呼ぶ固体燃料式の短距離弾道ミサイル「火星(ファソン)11」と推定しています。
北韓は、火星11をウクライナを侵攻しているロシアに供与したとされていて、今回の発射は対ロシア輸出用ミサイルの性能実験だった可能性があるとみられています。
北韓によるミサイル発射は先月26日以来5日ぶりで、韓国とアメリカ、日本が先月27日から29日にかけて陸海空とサイバー空間など多様な領域での防衛を目的に実施した共同訓練「フリーダム・エッジ」に反発して発射した可能性もあるとみられます。