韓国の伝統家屋の「韓屋(ハノク)」が並ぶ、ソウルの「北村(プクチョン)韓屋村」が、地元住民との共生をはかる観光文化の定着に向けた「特別管理地域」として、初めて指定されました。
ソウル市の鍾路(チョンノ)区は、2日、北村韓屋村を、今月から観光振興法にもとづく特別管理地域に指定したと発表しました。
特別管理地域に指定されますと、観光客の増加によって住民の生活にさまざまな問題が生じる、いわゆる「オーバーツーリズム」になることを防ぐため、観光客が入る時間の制限、車や観光客の通行制限が可能になります。
鍾路区は、今回、指定した特別管理地域を、住民が感じる不便さなどを基準に、レッド、オレンジ、イエローの3つのゾーンと貸切バスの通行制限区域などに分け、観光客を制限する方針です。
観光客が最も多く訪れるレッドゾーンは、観光客が入る時間が午前10時から午後5時までに制限されます。
鍾路区は、条例改正を経て、10月に内容を公布し、来年3月から運用します。
これについて鍾路区の鄭文憲(チョン・ムンホン)区長は、「オーバーツーリズムによって住民からの反発や人口減少傾向が出ているため、韓国初の特別管理区域に指定することにした。観光客や観光業界の積極的な協力を期待したい」と語っています。