国会の法制司法委員会の全体会議で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾訴追を求める国民請願に関する聴聞会を開くことが決まりました。
法制司法委員会は9日、全体会議で、「尹大統領の弾劾訴追案の即刻発議を求める請願」を上程し、この請願に関する聴聞会の実施計画や、聴聞会への出席を求める証人や参考人について議決しました。
聴聞会は、今月19日と26日に開かれます。
聴聞会の証人は39人、参考人は7人で、尹大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)夫人と、母親の崔殷淳(チェ・ウンスン)氏も含まれています。
聴聞会に関する案件の議決には、与党「国民の力」の議員らは参加せず、野党単独で行われました。
国会で国民請願に関する聴聞会が開かれるのは、初めてです。
国会の「国民同意請願」サイトの掲示板に先月20日、「尹大統領の弾劾訴追案の即刻発議を求める請願」が投稿され、9日午後の時点で、同意がおよそ133万7000人を記録しました。
野党主導で開かれる聴聞会について、「国民の力」は、「尹大統領の弾劾を求める理由として挙げられた、海兵隊員の殉職事件をめぐる疑惑や、金夫人らが関係する疑惑は、現在捜査が進められている」としたうえで、「大統領が違法行為を行ったケースは、まだ報告されておらず、政治的目的があるように思われる」と野党をけん制しました。
さらに、「文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の弾劾を求める請願に対して、なぜ今のように対応しなかったのか問わざるを得ない」と非難しました。
2020年3月、文前大統領の弾劾を求める請願に、146万9000人が同意し、法制司法委員会に付託されましたが、議論が行われないまま、国会の会期が終了して廃案となりました。