アメリカのワシントンで会議を行っているNATO=北大西洋条約機構加盟国の首脳らは共同声明を発表し、ロシアと北韓の軍事協力の強化への深刻な懸念を表しました。
韓国は、NATO加盟国ではありませんが、日本、オーストラリア、ニュージーランドとともにインド太平洋地域の4つのパートナー国として3年連続で参加しています。
NATO加盟国の首脳らは現地時間の10日、北韓とロシアに関する文言が盛り込まれた共同声明を発表しました。
発表された共同声明には、「国連安保理決議に違反する北韓の砲弾と弾道ミサイルの輸出を強く糾弾する。ロ朝の接近について深刻な懸念をもって注目している」という立場を盛り込みました。
また、「北韓とイランは、弾薬や無人機のような直接的な軍事支援を提供することでロシアのウクライナへの侵攻をあおいでいる。これは、ヨーロッパ大西洋の安全保障に深刻な影響を及ぼし、国際的な核の不拡散体制を弱体化させる」と批判しました。
さらに、「ロシアに対するイランの弾道ミサイルや関連技術の移転は緊張を高めることを意味する」と強調しました。
NATO加盟国の首脳らは、インド太平洋情勢がヨーロッパ大西洋の安全保障に直接的な影響を及ぼすなかでのインド太平洋地域の4つのパートナー国との協力の重要性についても強調しました。
NATO加盟国の首脳らは、「ウクライナへの支援、サイバー攻撃や偽情報工作への対応・技術などでNATOと4か国が協力事業を進めるなど、実施的な協力の強化が行われている。こうした事業は、共通の安全保障に向けたわれわれの協力能力の向上につながるだろう」と述べました。