韓国の情報機関、国家情報院は、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の娘、ジュエさんが後継者になるための教育を受けていることを明らかにしました。
国家情報院は29日、国会情報委員会の全体会議で北韓の近況を説明し、北韓はジュエさんを有力な後継者候補として教育を行っており、ジュエさんに対する北韓住民の反応を意識して、宣伝のレベルや外部への露出の頻度を調整していると、明らかにしました。
それによりますと、ことし3月、ジュエさんが金正恩委員長とともに温室の完成式に参加した際、北韓のメディアが、金親子について「向導」という表現を使ったことを挙げ、国家情報院は、これが有力な後継者になっている根拠だとしています。
「向導」は、「革命闘争で進む前途を照らす」という意味で、指導者や後継者に使われる表現です。
また、国家情報院はジュエさんの対外活動の6割以上が、軍事分野に関わるものであることに触れ、帝国主義と戦う印象を国民に植え付けて後継者として擁立する計画があると考えられると分析しています。
国家情報院は一方で、今後、後継者が変わる可能性も排除はしていないとしています。