尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は5日から夏休みに入りました。
夏休みの期間や休暇中の日程については明らかにしていませんが、去年の夏休みに訪れた慶尚南道(キョンサンナムド)巨済(コジェ)市の楮島(チョド)にある大統領専用の別荘で過ごすものとみられています。
ただ、大統領室の関係者によりますと、尹大統領は1か所にとどまらず、多くの場所を訪れながら時間を過ごすということで、軍部隊を訪れ、軍人らをねぎらうほか、伝統市場などを訪れ、現場の声を聞くものとみられます。
尹大統領は先週の閣議で、「閣僚は休暇を取ることも仕事だ」と述べ、閣僚らに対して、夏休みを取り、地域経済の活性化に貢献するよう求めました。
尹大統領は、夏休み中でも、国政懸案の報告を受けるなど、業務をこなす予定で、争点となっている、公共放送のガバナンスを改めるいわゆる「放送4法」の改正案などが政府に送付された場合は、休暇先で拒否権を行使するものとみられます。
「放送4法」は、放送法、放送文化振興会法、放送通信委員会法、韓国教育放送公社法の放送に関する4つの法律で、メディアに対する政府の影響力を排除することを目的とする改正案が先月、 革新系最大野党「共に民主党」の単独採決で国会本会議で可決されています。
これに対し、与党「国民の力」は、「野党が放送を掌握しようとしている」として反発し、大統領に拒否権を行使するよう求めています。