ことし8月15日の「光復節」に際しての特別恩赦の復権対象に、金慶洙(キム・ギョンス)前慶尚南道知事が含まれ、野党内の勢力図に変化をもたらすか注目されています。
法務部の恩赦審査委員会は、ことしの光復節に際しての特別恩赦の復権の対象に、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の側近だった金慶洙前慶尚南道知事を含めたことがわかりました。
金慶洙 前慶尚南道知事は、文大統領が当選した2017年の大統領選挙に関する世論操作に関与した疑いで、2021年7月に懲役2年を言い渡されました。
その後、2022年の年末特別恩赦で残りの刑期は免除されたものの、復権なしの恩赦となり、被選挙権は剥奪されているため、2027年12月まで選挙には出られないことになっていました。
今回、金前知事の復権が決まれば、2026年の地方選挙と2027年の大統領選挙に出馬し、政界への復帰を果たす可能性も浮上します。
これを受け、最大野党「共に民主党」内では、金前知事の復権をきっかけに文前大統領を支持する勢力が結集することで、李在明(イ・ジェミョン)代表一強体制にゆさぶりをかけ、野党の分裂を狙うという政治的思惑があるという見方も出ています。
最終的な恩赦と復権の対象は、法務部長官が対象者名簿を尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に報告し、今月13日に行われる閣議の審議を経て決まる見通しです。