日本の植民地支配からの独立記念日「光復節」の8月15日、政府主催の記念式典に、野党と独立運動家などでつくる団体は、政府の方針に反発して出席しませんでした。
政府主催の記念式典は、ソウルの世宗記念会館で開かれ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、北韓に対して南北当局の実務者が参加する「対話協議体」の設置を提案しました。
一方、最大野党「共に民主党」と、「祖国革新党」など6つの野党、独立運動関連団体は、政府主催の行事には出席せず、ソウル市内で独自の記念式典を開きました。
これは尹政権が、忠清南道天安市にある独立記念館の館長に、日本による植民地支配を正当化する「ニューライト(新保守)」系の人物だとする金亨錫(キム・ヒョンソク)氏を就任させたことに、「共に民主党」などが強く反発しているためです。
「共に民主党」などは、金亨錫氏について、日本の植民統治を「合法」と見なし、むしろ植民地時代に韓国の近代化が進んだと主張する「ニューライト(新保守)」の思想の持ち主だとして、任命の撤回を求めています。
また「共に民主党」出身の禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長も、「独立運動をわい曲し、歴史をおとしめる光復節の式典には出席しない」として、政府主催の式典には出席せず、ソウルの国立墓地・顕忠院を訪れ、独立運動に献身した殉国烈士を参拝しました。