新型コロナウイルスの感染者が急増しているなか、政府は、企業に対して、症状がひどい感染者には、病気休暇を与えるよう呼びかけています。
疾病管理庁によりますと、病床30床以上の病院級の医療機関220か所の新型コロナによる入院患者数は、6月末から増加傾向が続いていて、8月第2週は1357人と、ことしに入ってから最も多くなっています。
新型コロナウイルスの感染予防対策の基準となる危機警戒レベルは、ことし5月からもっとも低いレベルに引き下げられていて、症状があっても、検査をしない人や、感染が確認されてからも、普段どおりに過ごす人が多く、感染のさらなる拡大を防ぐには、政府による明確な指針が必要だと指摘する声が出ています。
これを受けて、疾病管理庁は14日、政府と学界、医療界の専門家による会議を開き、新型コロナに感染した人は必ずマスクを着用し、症状がひどい場合は自宅で休むことができるよう、会社に対して感染者に病気休暇を与えるよう勧告しました。
疾病管理庁はまた、感染者の急増で治療薬が不足していることについて、治療薬の購入を増やしているため、再来週からは順次供給される予定だと説明するとともに、医療機関に対して、重症化のリスクが高い患者に対して治療薬を優先的に処方するよう呼びかけました。