革新系の最大野党「共に民主党」は党大会を開き、前代表の李在明(イ・ジェミョン)氏を再び代表に選出しました。
18日にソウルで開かれた「共に民主党」の党大会では、代表選挙が行われ、これまでも代表を務めてきた李在明氏は、85.4%の得票率を獲得し、圧倒的な支持を集めました。この得票率は「共に民主党」の代表選挙において過去最高のものです。
「共に民主党」系の過去の政党で代表が再任されたのは、1995年から2000年にかけて「新政治国民会議」の総裁を務めた金大中(キム・デジュン)元大統領以来のことです。
李在明氏は当選後、「尹錫悦政権の違法と不正により、韓国社会のあらゆる分野が後退している」と政府を強く批判し、国民の生活安定に向けて最善を尽くすことを表明しました。
李氏は4月の総選挙で党を大勝に導いた実績があり、今回の代表再選により、次期大統領選挙に向けて政治的地位を一層強化しました。
しかし、先月行われた韓国ギャラップの世論調査によりますと、「次期大統領として誰が望ましいか」という問いに対し、李在明氏は1位となったものの、支持率は22%にとどまっており、党内での高い支持に比べて、党外での支持基盤が弱いことが浮き彫りになっています。次期大統領選で勝利するためには、中道層の支持を取り込み、得票を拡大することが不可欠です。
また、「共に民主党」は国会で圧倒的な過半数を占めているものの、尹大統領の拒否権行使により、党主導で国会を通過した法案が次々と廃案となっている状況で、李在明氏が今後も代表として、どれだけの政治手腕を発揮できるかが注目されます。
ただ、李在明氏は、自治体のトップだった当時、土地開発事業をめぐり不正があったなどとして、複数の罪で起訴され、裁判が続いています。10月にはそのうち2件の判決が出る可能性があり、「司法リスク」を抱えたまま、党内での求心力を維持できるかが今後のカギになるとみられます。