岸田総理大臣が来月上旬にも韓国を訪問し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談する方向で検討していると日本のメディアが報じたことについて、大統領室は、日本側と協議中であることを明らかにしました。
大統領室の関係者は25日、「岸田総理大臣の韓国訪問について日本側と協議を進めており、訪韓が決まれば発表する」と述べました。
岸田総理大臣は、来月行われる自民党総裁選挙に立候補しない意向を示しており、退任前に尹大統領と会談し、韓日関係の改善基調を維持することの重要性を確認するものとみられています。
韓日関係は、徴用問題などを背景に冷え切っていましたが、去年3月に韓国政府が徴用問題の解決策を示したことを契機に、急速に改善しています。
今回の会談が実現すれば、岸田総理大臣は、韓日関係の改善に向けた両首脳の努力の成果を強調し、安全保障分野などでの緊密な連携の必要性を訴えるものとみられます。
シャトル外交を推進してきた両首脳の間での会談はこれで12回目となり、先月11日にアメリカ・ワシントンで行われたNATO=北大西洋条約機構の首脳会議に合わせて実施された会談以来、およそ50日ぶりとなります。
日本の共同通信は20日、岸田総理大臣が9月上旬にも韓国を訪問し、尹大統領と会談する方向で検討していると報じましたが、これに対して大統領室は、岸田総理大臣の韓国訪問について「まだ決定事項はない」とコメントしていました。