韓国とアメリカが19日から実施している大規模な合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド」に合わせて、上陸演習を主体にした韓米合同の「双竜(サンヨン)訓練」が、26日から始まりました。
この「双竜訓練」は、韓米両軍の海兵隊が参加し、慶尚北道(キョンサンブクト)浦項(ポハン)付近を中心にした東海岸で来月7日まで行われます。
訓練では、有事の際に韓米の海軍と海兵隊が東海岸に拠点を確保し、大規模な連合戦力を最短時間で北韓の後方に投入して内陸に進撃するシナリオが想定されています。北韓はこの訓練を「平壌進撃演習」として強く反発しています。
この訓練は、2012年から2年おきに韓米野外機動訓練「フォールイーグル」の一環として行われてきましたが、2019年からは大幅に縮小された訓練に置き換えられていたもので、去年、旅団級からかつての師団級に規模を拡大して復活しました。
ことしの訓練には、1万人以上の兵士が参加し、韓国の大型輸送艦「独島(トクト)」やアメリカ海軍の強襲揚陸艦「ボクサー」など40隻あまりの艦艇、韓国海兵隊の上陸機動ヘリ「マリンオン」やアメリカ海兵隊の戦闘機「F35B」など40機あまりの航空機、それに上陸突撃装甲車40台あまりが投入されます。
また、去年9月に創設された韓国軍のドローン作戦司令部が今回初めて訓練に参加し、ドローンによる偵察などが行われます。このドローン作戦司令部は、陸海空軍と海兵隊で構成された韓国軍初の合同戦闘部隊です。
さらに、これまでの訓練では、韓米海兵隊の指揮官がそれぞれの艦船に乗って指揮を執っていましたが、今回は初めて韓米の指揮官が合同参謀団を編成して、韓国海軍の艦船に乗船し、合同で指揮を執ることになっています。