ことし6月、ソウル近郊の京畿道(キョンギド)華城(ファソン)市の電池メーカー「アリセル」の工場で、火災が発生し、23人が死亡した事故で、このメーカーのパク・スングァン代表が、28日、重大災害処罰法違反の疑いで逮捕されました。
おととし、この法律が制定されてから、企業の代表が逮捕されたのは、これが初めてです。
ことし6月24日、華城(ファソン)市にある電池メーカー「アリセル」の工場で、火災が発生し、中国人17人、韓国人5人、ラオス人1人の、合わせて23人が死亡し、8人がけがを負いました。
警察の捜査によりますと、「アリセル」は、納期に間に合わせるため、派遣が禁じられている製造業の製造工程に、未熟練労働者を投入していました。
火災は、不良品の電池が爆発して起こったとみられ、非常口の開く方向が避難の方向とは逆に開かれるように設置されていて、開くことができなかったのをはじめ、常に開くようにしておかなければならないドアに、セキュリティ装置がついていて開かなかったなど、避難ルートの確保に大きな問題があったということです。
また労働者の採用時や作業内容が変わるたびに行われるべき、事故の際の対応の研修も行われていませんでした。
水原(スウォン)地方裁判所は28日、検察が請求した逮捕状発行を認めたもので、重大災害処罰法がおととし制定されてから、企業の代表が逮捕されたのは、これが初めてとなりました。