生成AI=人工知能を使って、ニセの動画などを作る、いわゆる「ディープフェイク」による性犯罪が広がっていることについて、政府と与党が処罰を強化する方針を決めました。
政府と与党「国民の力」は、29日、会議を開き、ディープフェイクによる性犯罪を予防する方策を議論しました。
まず、ニセの画像や動画を作り、拡散させる「虚偽の映像物などの頒布罪」の処罰について、最高で懲役5年としているものを、不法撮影物の頒布と同じ、最高で懲役7年とする案を検討しています。
またディープフェイクの性犯罪が、秘匿性が高いうえ、海外にサーバーがあって犯罪捜査での国際協調が難しい、通信アプリ「テレグラム」を使うことが多いことから、テレグラムの会社に働きかけて違法な情報を規制するための協議が常時行える、ホットラインの確保を進める方針です。
そしてディープフェイクをアップロード、頒布した人だけでなく、作った人も処罰の対象に含めることも検討します。
最近のニセ画像は、さまざまな手法で集めた一般女性の写真や動画を元にして、生成AIで加工しており、これに最近は、中学生も多く加わっていることがわかったため、刑事処罰を受けない年齢の引き下げも検討する方針です。