北韓が韓国に向けて飛ばしている、ごみなどを吊り下げた風船について、韓国軍は、「落下後に回収する」という対応を引き続き行う方針を示す一方で、「状況によっては軍事的措置も取る」と警告しました。
韓国軍の合同参謀本部は23日、前日の夕方から翌朝にかけて、北韓が新たに120個余りのごみ風船を韓国に向けて飛ばしたことを明らかにしました。
その一部は、仁川(インチョン)国際空港に落下し、23日午前には航空機の離着陸が一時全面的に中止される事態となりました。
これをうけて合同参謀本部は23日、「北韓が飛ばし続けているごみ風船によって、韓国国民の安全に深刻な被害が及んだ場合や、一線を越えたと判断される場合には、断固たる軍事的措置をとる」と述べました。
合同参謀本部によりますと、北韓はことし5月28日からこれまでに、22回にわたって、合わせて5500個以上の風船を韓国側に向けて飛ばしたということです。
合同参謀本部は、北韓のごみ風船について、「国際的に恥ずべき卑劣な行為であり、韓国国民に不快感と不安を与え、内部対立を引き起こそうとする低俗な行動だ」と強く非難しました。