ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアに武器を供与しているとされる北韓とイランを「事実上の共犯者」と批判したことに対し、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は「厳重に警告する」と反発しました。
ゼレンスキー大統領の発言は、24日、国連安全保障理事会の公開会合で行われたもので、これに対して、金副部長は29日、朝鮮中央通信を通じて声明を発表し、「無謀な政治的挑発」で「厳重に警告する」と反発しました。
金副部長は、北韓とイランがロシアへの武器提供に関与しているとして、「事実上の共犯者」だと非難したゼレンスキー大統領の発言について、「理屈に合わない」とし、「ウクライナの戦場に最も多くの武器を提供しているのはアメリカと西側諸国であり、彼らこそが共犯者だ」と反論しました。
さらに、アメリカが26日にウクライナへの79億ドルの追加軍事支援を決定したことについても、ロシアとの緊張を一層高めるものだとして、「火遊び」には代償が伴うと警告しました。
朝鮮中央通信はまた、国連総会に合わせて24日にG7=主要7か国の外相が発表した韓半島の完全な非核化を求める声明についても非難し、「絶対に核を放棄しない」との立場を強調しました。