シンガポールを訪問している尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、「自由統一が実現すれば、韓半島をはじめ、インド太平洋地域と国際社会の平和が画期的に進展する」と述べました。
尹大統領は9日、シンガポール政府系シンクタンクの東南アジア研究所が主催する講演会「シンガポール・レクチャー」で講演し、8月に発表した自由・平和・繁栄に基づいて南北統一を目指す構想「統一ドクトリン」について、「韓国の自由の価値を強固にし、北韓に自由統一に関する希望のメッセージを伝えるとともに、韓半島の統一を実現するために国際社会との連携を強化していく決意だ」と説明し、支持を訴えました。
また、自由統一が実現した場合、「北韓の核の脅威がなくなるとともに、不拡散体制が強固になり、国家間、地域間の平和と信頼を構築するための努力が大幅に活性化される」としたうえで、「海上での不法取引が大幅に減り、より安全で自由な航海秩序が保障される」と述べました。
さらに、「韓半島の統一は、貧しさと暴政に苦しんでいる北韓住民に自由を与え、インド太平洋地域の経済発展と繁栄にとっても強力なエンジンになる」としたうえで、「開かれた韓半島を通して、太平洋と韓半島、ユーラシア大陸をつなぐ巨大な市場が開かれる」と説明しました。
尹大統領は、シンガポール・レクチャーでの講演を終えたあと、ASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議が開かれるラオスに向けて出発します。
10日に開かれる韓国とASEANの首脳会議をはじめ、ベトナムやタイなどASEAN諸国との二国間会談や、ASEANプラス韓国・日本・中国の3か国首脳会議に出席します。
また、これに合わせて、日本の石破総理大臣との初の首脳会談を行う予定です。