ラオスを訪れている尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はASEAN=東南アジア諸国連合との関係を「包括的パートナーシップ」に格上げすることを盛り込んだ共同声明を発表しました。
ASEANはこれまで、対話国11か国のうち、アメリカ、中国、日本、インド、オーストラリアの5か国と「包括的パートナーシップ」を結んでいました。
尹大統領は現地時間の10日、ラオスのビエンチャンで開かれたASEAN関連首脳会議に出席し、冒頭の発言で「最高レベルのパートナーシップにもとづいて、韓国とASEANは新たな未来の歴史をともに刻んでいくことになるだろう」と話しました。
大統領室は、「韓国とASEANが対話関係を結んだ1989年以降の協力の拡大と発展の成果を反映したもので、35年が過ぎて最高レベルのパートナーシップを結ぶことができた」と評価しました。
双方は、関係強化にもとづいて政治、安全保障、経済、社会、文化を中心に協力事業を進めることで合意しました。
共同声明には、域内の平和と安全保障の増進策も盛り込まれました。
なかでも、南シナ海での平和、安定、安全保障、安全、そして1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法にもとづく航行および上空飛行の自由を維持し、増進することの重要性を確認するとしました。
また、「国際法の普遍的に認められた原則に従って、紛争の平和的な解決と国際法に対する尊重を増進する」としました。
これは、域内の主な海上交通路の南シナ海で活発な軍事活動を行っている中国をけん制したものとみられています。
尹大統領は就任以降、3年連続でASEAN関連首脳会議に出席しています。