ノーベル文学賞受賞が決定した韓江（ハン・ガン）さんは10日の受賞発表以降、メディアの会見を避けていて、今後の活動に関心が集まっています。
 
韓さんの作品を出版した韓国の出版社は、受賞を記念した記者会見を合同で行う準備を進めていましたが、本人の意向により、会見は行われないことになりました。

韓さんの父親で小説家の韓勝源（ハン・スンウォン）さんは、「ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナで戦争が続き、多くの命が失われている中、何の宴をするのかと記者会見をしないことにしたようだ」と理由を明らかにしています。
 
一方、韓さんは、出版社を通じて、「巨大な波のように温かい祝福を受け、心から感謝している」とコメントを伝えました。
 
韓さんが初めて公に姿を現すのは、すでに受賞が決まっていて、今月17日に予定されている「ポニー鄭（チョン）革新賞」の授賞式が有力ですが、出席しない場合には、12月10日にスウェーデンで開催されるノーベル賞授賞式が初めての公式行事になる見通しです。
 
出版社によりますと、韓さんの受賞後のスピーチは、ノーベル賞授賞式でのスピーチで発表される予定だということで、韓さんはそれまで外部の活動を控え、その準備に集中するとみられています。