北韓は、韓国から飛来し墜落した無人機の残骸が首都・平壌(ピョンヤン)市内で発見され、調査の結果、韓国軍の無人機と同じ機種だと判断したと発表しました。
北韓の国営メディア、朝鮮中央通信は19日、国防省報道官の発表として、韓国から飛来して墜落した無人機を平壌市内で13日に発見したと主張し、回収した機体の写真を公開しました。
それによりますと、この無人機は、今月1日に韓国軍が軍事パレードで公開した偵察用無人機と同じ機種であると判断したとしています。
また、この無人機は今月上旬に平壌上空からビラを撒いた可能性が高いとして、引き続き調べるとしています。
国防省報道官は、「敵対的な主権侵害の明白な証拠であり、侵犯が再び確認されれば、それを宣戦布告と見なし、即時に、報復攻撃を行う」と警告しました。
これに対して、韓国軍は19日、「一方的な主張に対して確認する価値もなく、答える必要もない」とコメントしました。
これに先立って、北韓外務省は11日に「重大声明」を発表し、今月3日と9日、10日に、韓国からの無人機が平壌中心部に飛来し、体制を批判するビラを散布したと韓国を非難しました。さらに15日には、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹である金与正(キム・ヨジョン)党副部長が、「韓国軍が主犯だという明白な証拠を確保した」とする談話を発表しましたが、その証拠は示されていませんでした。