北韓がミサイル技術者をロシアに派遣したもようで、ロシアのICBM=大陸間弾道ミサイル技術が北韓に移転される可能性が高くなっています。
国家情報院が18日、明らかにしたところによりますと、ウクライナ東部の前線で撮影されたという写真を分析した結果、この写真に写っているロシア軍の服装をした人物と、過去に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の視察に同行したミサイル技術者は同一人物だとみられるということです。
また、情報当局が21日、明らかにしたところによりますと、このミサイル技術者は、ミサイル総局傘下の「赤い旗中隊」所属であることがわかったということです。
「赤い旗中隊」は、ICBM「火星18」などの発射実験や運用を担っている組織で、北韓がさらなる技術の確保を試みて、ミサイル技術者をロシアに派遣したとみています。
北韓はロシアへの派兵の見返りとして、ロシアとの政治、経済、軍事での協力だけでなく、ICBMの大気圏再突入技術や、原子力潜水艦のような先端技術の移転を求めたとみられています。
また、ロシアが北韓に抑止力の提供を約束しただろうという見方も出ています。
北韓は、ミサイルが一度大気圏の外に出たあと、再び突入する際に発生する技術的な問題のため、ICBM技術を完成できないでいますが、専門家らは、この問題さえ解決すれば、北韓のアメリカ本土への攻撃も可能になるという見方を示しています。