北韓の朝鮮中央通信は29日、崔善姫(チェ・ソンヒ)外相がロシアを公式訪問するため、28日に平壌(ピョンヤン)から航空機で出発したと報じました。北韓のロシア派兵に伴う外交上の対応について協議するためとみられます。
崔外相は、今回のロシア訪問で、ラブロフ外相と会談し、国際社会が北韓軍の派兵に対して示している批判的な動きへの対応策について話し合うものとみられます。
韓国政府の代表団は28日にNATO=北大西洋条約機構とEU=ヨーロッパ連合を訪問し、北韓軍のロシア派兵に対する共同の対応策について議論しています。
北韓外務省は25日に、派兵について、「国際法に合致している」と主張しており、崔外相もこうした立場を堅持しながら対応をはかるものとみられます。
また、崔外相のロシア訪問では、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長のロシア訪問についても協議が行われる可能性があります。
プーチン大統領は、ことし6月に金委員長と首脳会談を行ったあと、金委員長をモスクワに招待していて、ロシアのメディアは25日、クレムリン宮殿が金委員長の来年のロシア訪問の可能性を示唆したと伝えています。