中国に住む50代の韓国人の男性が、スパイ容疑で逮捕されたことが分かりました。
これは、中国駐在韓国大使館が28日に明らかにしたもので、この男性は、安徽省合肥市に住む50代の韓国人で、今年5月に反スパイ法違反の疑いで逮捕されたということです。
この男性は、サムスン電子の半導体部門出身で、中国内の半導体企業に勤務していましたが、半導体関連の情報を韓国に流出させた疑いが持たれているということです。これに対し、本人は、「中核的な半導体技術へのアクセス権限はなかった」として、容疑を否認しているということです。
中国では去年7月から、スパイ行為の定義や適用範囲を広げた改正反スパイ法が施行されていて、韓国人がこの法律に基づいて逮捕されたのは初めてです。
改正反スパイ法では、スパイ行為を「国家の安全や利益に反する活動」と定義していますが、具体的にどの行為が該当するかは明確にされておらず、中国当局の解釈によって幅広く適用される可能性が指摘されています。