ソウルの繁華街、梨泰院(イテウォン)で、日本人を含む159人が死亡した群集事故から29日で2年を迎え、国会やソウル市内で追悼行事が行われました。
この内国会では29日、追悼式が行われ、犠牲者を追悼するとともに、再発防止と真相究明を誓いました。
国会が社会的事故に対して、追悼式を公式に主催したのは初めてで、与野党の国会議員およそ60人と犠牲者の遺族およそ120人が出席しました。
禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は、「国家の責任が、不在の時間だった。途方もない悲しみと苦しみを、全身で体験した遺族と被害者へ、大韓民国国会を代表して謝罪申し上げる」と頭を下げました。
そのうえで、先月発足した特別調査委員会について、「隠ぺいや歪曲、遅延、妨害がなく、責任が果たせるよう最善を尽くすとともに、国会が役割を果たして真実を明らかにする」と強調しました。
事故当日に初めて通報を受けた午後6時34分には、梨泰院駅1番出口の前に設けられた追悼スペース「記憶と安全の道」で、朗読会が開かれました。
「梨泰院惨事2周年を記録する行動読書会」は、事故の真相究明と政府の責任を求める遺族の話を盛り込んだ本「惨事は路地にとどまらない」を朗読しました。
一方、梨泰院の路地には、犠牲者を悼む花や酒、10代の犠牲者のための飲み物やお菓子などが供えられました。また、路地の奥にあるコンビニには、犠牲者の数に合わせて159本の菊の花が用意されました。