北韓は、31日に発射した弾道ミサイルは、最新型のICBM=大陸間弾道ミサイル「火星19型」で、発射に「成功した」と発表しました。「火星19型」の発射が伝えられたのはこれが初めてです。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は、31日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の立ち会いのもと、最新型のICBM「火星19型」の発射実験を行ったと伝え、北韓の戦略兵器を永久的に強化するうえで画期的な道しるべとなる重大な実験だったと主張しました。
ミサイルは最高高度が7687キロに達し、およそ86分かけて1001.2キロを飛行した後、韓半島東の海上にある目標の海域に着弾したとしています。
また、記事では「火星19型」を「最終完結版ICBM」と表現し、「火星18型」とともに運用を開始する計画を明らかにしました。
北韓が公開した「火星19型」の写真からは、迅速な発射が可能な固体燃料式ICBMにみられる裾の広いスカート型の炎が確認されていて、同じく固体燃料式ICBMの「火星18型」とともに運用する意向を示したものとみられます。
そして、今回の実験には金委員長の娘、ジュエ氏も同行し、金委員長は「核戦力を強化する路線を決して変えることはない」として、核・ミサイル開発を推し進めていく姿勢を強調したとしています。
韓国軍の合同参謀本部は31日、北韓が角度をつけて打ち上げる「ロフテッド軌道」でICBM一発を発射したと伝えていますが、30度から45度の通常の角度で発射した場合、射程距離はアメリカ全域が射程に入る1万5千キロメートル以上に達するとみています。