韓国外交部は、中国政府が韓国人に対して15日以内の短期滞在ビザを一時的に免除すると発表したことについて、歓迎する立場を示しました。韓国が、ビザを免除されたのは、初めてです。
外交部の李在雄(イ・ジェウン)報道官は5日の記者会見で、「韓国国民の中国訪問がより便利になり、両国間の人的交流の活性化に貢献すると考える」と述べました。
そのうえで、「このような民間交流の促進は、両国間の相互理解を深め、友好の促進にも重要な役割を果たすことが期待される」と述べました。
中国外務省は1日、韓国など9か国に対して、今月8日から来年12月31日まで最大15日間の短期滞在ビザを免除すると明らかにしました。中国が韓国に対してビザ免除を実施したのは、1992年の国交正常化以降、初めてです。なお日本は、今回含まれていません。
これで、韓国人は、ビジネスや旅行をはじめ、親戚や友人訪問、乗り継ぎを目的として中国を訪問する際に、ビザなしで最大15日間滞在できます。
これについて専門家らは、冷え込んだ中国経済を刺激するため、韓国人観光客の誘致に乗り出したとの分析を示しました。
また、最近北韓がロシアに派兵し、軍事協力を強化しているなか、韓国との関係を強化することで、北韓とロシアを牽制する狙いがあるものとみられます。
韓国は現在、済州島を訪問する中国人に対して、最大30日間のビザ免除を行っています。