ロシアに派遣されている北韓兵士とウクライナ兵士の間で、小規模な交戦が起きるなど、ウクライナ情勢が悪化しているなか、アメリカ政府が、先週の分析よりも多くの北韓兵士がロシアのクルスク州に移動したと明らかにしました。
 
アメリカ国防総省は、少なくとも1万人の兵士がクルスク州に移動したとの分析を示しました。先週までは、8000人の北韓兵士が移動したと発表していました。
 
ロシアとウクライナは、ウクライナと国境を接しているロシア西部のクルスク州で戦闘を繰り広げています。
 
ただ、北韓兵士が戦闘に参加したかについては、まだ確認できていないということです。
 
アメリカ国務省と国防総省は、ウクライナ兵士と北韓兵士がすでに交戦したとの報道について、調査を続けているが、まだ確かな情報は入手できていないと説明しました。
 
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は現地時間の5日、ビデオ演説で、ウクライナ兵士が北韓兵士と初めて戦闘を行ったことに触れ、「北韓兵士との初の交戦は、世界の不安定性の新たな幕開けとなった」と述べました。
 
これに先立ち、ウクライナのウメロフ国防相は、KBSとのインタビューで、クルスク州に配置された北韓兵士の数が、1万5000人に達するとの見方を示しました。また、ウクライナ軍と北韓軍の間で数回にわたり小規模の交戦があったと明らかにしました。