韓国の開業医を中心とする全国14万人の医師を代表する大韓医師協会の林賢澤(イム・ヒョンテク)会長が、就任からわずが6か月で弾劾され、退任することになり、体制が変わることで今後、政府、与野党、医療界による対話が加速する可能性があります。
大韓医師協会は10日、臨時代議員総会を開き、林会長の不信任案を賛成多数で可決しました。会長の不信任案が可決されたのは、1908年に大韓医師協会が創立されて以降、2回目です。
林氏は、政府が医学部の定員を増やすことに強硬に反対し、政府との対立で活躍することが期待されて、ことし5月に就任しました。しかし、就任直後から度重なる暴言などで物議を醸したほか、研修医や医大生の団体と主導権争いなどを行い、批判の声が上がっていました。
林氏の退陣に伴い、大韓医師協会は非常対策委員会を作り、1か月の準備を経て、次期会長を選出します。
大韓医師協会のキム・ギョウン代議員議長は、「新たな非常対策委員会に研修医も参加させ、彼らの意見を踏まえて協議体への参加を決める」と述べました。
大韓医師協会の体制が変わることで、政府、与野党、医療界による対話が加速する可能性が出てきました。
一方、大学医学部の定員増加問題で政府と医療界が対立した問題を話し合う政府、与野党、医療界による協議体が11日、研修医団体や最大野党が参加しないまま発足しました。
これまで研修医らで作る大韓専攻医協議会が参加しなかったため、最大野党「共に民主党」も協議体への参加に消極的な立場を示しています。
協議体は年末まで協議を行う予定で、確かな成果を出せるかに注目が集まっています。