日本を訪問している韓日議員連盟の会長団が、総理大臣官邸で石破総理大臣と面会しました。面会では、韓日両国の懸案となっている「佐渡島(さど)の金山」の労働者追悼式をめぐる問題も話題に上がったということです。
韓日議員連盟は、ことし7月に会長団を選出したため、朱豪英(チュ・ホヨン)会長をはじめとするおよそ10人が、日韓議員連盟との初の顔合わせを兼ねて日本を訪問しました。
共同通信によりますと、石破総理大臣は面会で、「日韓両国で考え方の違いはあるが、未来に向けて関係を発展させていきたい」と述べたということです。
林芳正官房長官は27日の記者会見で、「今日の午前9時15分からおよそ15分間、朱会長をはじめとする韓日議員連盟の一行が、石破総理大臣を表敬訪問した」と述べました。
そのうえで、「短い時間だったが、佐渡の金山についても意見を交わし、互いの立場に基づいた発言があった」と説明しました。
これに先立ち、朱会長は26日、野党第1党の「立憲民主党」の野田佳彦代表と面会し、佐渡の金山の追悼式について、朱会長は「韓国がユネスコの世界文化遺産登録に同意した際に約束した強制性を指摘する内容が含まれなかった」として、遺憾の意を表明しました。
また、衆院の額賀福志郎議長との面会でも、「韓国国内で追悼式を批判する世論が非常に強いため、心が重い」と述べました。
韓日議員連盟の議員らは、26日に開かれた駐日韓国特派員との懇談会でも、日本が佐渡の金山で強制労働を強いられた韓半島出身者を含めた労働者のための追悼式を開催する過程で、ことし7月に世界文化遺産に登録する際に韓国と交わした約束を守らなかったと指摘しました。