韓国と日本の外交・国防当局の高官による「韓日外交安保対話」が先月29日に東京で開かれ、安全保障や防衛協力を強化するため、緊密に意思疎通を図る方針が確認されました。
今回の対話では、北韓によるロシアへの派兵に対する対応を含め、両国の安全保障協力が極めて重要であるとの認識を共有し、安全保障分野での協力をさらに発展させることで一致しました。
また、来年にトランプ次期大統領が率いる新政権がアメリカで発足することを控え、韓日米3か国の連携が弱まる懸念を受けて、その重要性を改めて確認し、3か国間の連携を強化する方策についても意見が交わされたとみられます。
さらに、来年が韓日国交正常化60周年にあたることを踏まえ、未来志向的な両国関係を構築するために、外交当局間で緊密な意思疎通を続け、前向きな関係を維持していくことで合意しました。
両国は、韓半島出身者が強制労働をさせられた新潟県の「佐渡島(さど)の金山」の労働者追悼式をめぐって、最近関係がぎくしゃくしていましたが、北韓の核脅威や北韓とロシアの軍事協力の進展など、厳しさを増す安全保障環境の中で、両国が戦略的に重要なパートナーであるとの認識を共有し、連携の強化を模索しているものとみられます。
日本は、今年7月に佐渡金山を世界文化遺産に登録する際の約束に基づき、先月24日に追悼式を行いましたが、追悼文に強制労働に関する言及が含まれていなかったことが、韓国政府との合意の精神に反するとして、韓国政府は追悼式への参加を見送りました。