最大野党「共に民主党」が提出した崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長とソウル中央地検トップの李昌洙(イ・チャンス)地検長ら検事3人の弾劾訴追案が5日、国会本会議で可決されました。手続きが終わり次第、崔院長と李地検長らの職務が停止されます。
国会で監査院長の弾劾訴追案が可決され、職務が停止されたのは初めてです。
弾劾訴追に反対する与党「国民の力」は参加せず、最大野党「共に民主党」など野党の賛成多数で可決しました。
「共に民主党」は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権発足に合わせて行われた大統領執務室と公邸の移転に絡む監査が適正に実施されなかったなどとして、崔監査院長の弾劾訴追案を提出していました。
崔監査院長の弾劾訴追案を求める採決に合わせて、李地検長ら検事3人に対する弾劾訴追案の採決も行われ、可決されました。
「共に民主党」は弾劾の理由について、輸入車ディーラーの株価操作事件への関与が疑われていた尹大統領の妻、金建希(キム・ゴニ)氏を検察が不起訴処分にしたことに関し、公正な捜査が行われなかったことを挙げました。
一方、与党「国民の力」の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表は、「共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表を守るうえで妨げになるならば、国家機関、憲法機関、捜査機関を問わずに弾劾で脅迫し、機能をまひさせようとしている」としたうえで、「低劣な政治的謀略であり、憲政史上前例のない横暴だ」と主張しました。