最大与党「国民の力」の韓東勲（ハン・ドンフン）代表が6日午前、「韓国と国民を守るために尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の早急な職務執行停止が必要だと判断する」と述べたことで、弾劾訴追案が可決される可能性が高まっています。

韓代表は6日、国会で緊急の党最高会議を開き、「尹大統領が『非常戒厳』を宣言した際、主要な政治家を『反国家勢力』の理由で逮捕するよう、国軍の情報捜査機関である防諜司令部の防諜司令官に指示していたことが明らかになった」と述べました。
 
そして、「防諜司令官が、逮捕した政治家を収監しようとする具体的な計画も確認された」としたうえで、こうした計画が「今後、さまざまな形で公開されると思う」と説明しました。
 
最大野党「共に民主党」が入手した戒厳軍の逮捕対象者リストには、国会議長と最大野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）代表など、10人をはじめ、韓代表も含まれていました。
 
弾劾に反対していた従来の立場を変えたことについて韓代表は、「突然発生した混乱から国民と支持者を守るため、弾劾訴追案が可決されないよう努力すると申し上げた」としたうえで、「尹大統領が大統領職を続けた場合、今回の非常戒厳のような極端な行動を再び行う可能性が高く、国民を危険に陥れる恐れが大きい」と強調しました。
 
最大野党「共に民主党」など、野党6党が尹大統領の弾劾訴追案を発議し、7日に採決を行うとしているなか、韓代表が「大統領の職務執行停止」に言及したことで、弾劾訴追案が可決される可能性が高まっています。