韓国では、大統領弾劾訴追案が廃案になった翌日の8日も、各地で弾劾を求める市民集会が相次ぎました。集会に参加した市民たちは、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の即時弾劾と拘束を求める一方、弾劾案の採決を欠席した与党「国民の力」を強く批判しました。
 
市民団体「ろうそく行動」は、8日午後、ソウル・汝矣島（ヨイド）の国会議事堂前で集会を開きました。警察の推計でおよそ1万3000人、主催者側の発表ではおよそ10万人が参加したとされています。
 
7日に国会前で集会を主導した、韓国の2大労組の一つ「全国民主労働組合総連盟」は、8日は公式な集会を主催していませんでしたが、9日以降「毎日集会を行う」と表明しています。
 
また、「非常戒厳」宣言以降、集会が続くソウル南西部の光州（クァンジュ）の5.18民主広場には、8日もおよそ2500人が集まりました。このほか、東部の江原道（カンウォンド）の原州（ウォンジュ）や江陵（カンヌン）、南東部の釜山（プサン）の繁華街・西面（ソミョン）でも午後から集会が行われました。
 
これに先立ち、弾劾案の採決が行われた7日には、国会議事堂周辺で主催者発表でおよそ100万人が参加する大規模な弾劾を求める集会が開かれました。一方、保守系団体は同じ日にソウル・光化門（クァンファムン）周辺で弾劾に反対する集会を開催しています。